ACE COMBAT
家庭用フライトシューティングの金字塔
製品情報
発売日:1995年6月30日(金)
対応ハード:PS
プレイアブル機体:16
製品概要
1996年6月30日に発売された記念すべきシリーズ1作目となる「エースコンバット」。アーケード作品の「エアーコンバット22」を家庭用に移植するという趣旨で発売された本作は、ポリゴンモデルによる3D空間を自在に飛行できるフライトシューティングゲームの草分け的存在である。レーダーで索敵し、ミサイルと機銃で敵機を撃墜するというシンプルなルールは、後の作品まで連綿と受け継がれた。ミッション内容は大型輸送機の撃墜に始まり、戦闘機とのドッグファイト、対地攻撃任務、渓谷抜け、そして巨大空中要塞との戦闘などシリーズでお馴染みのシチュエーションが盛り込まれ、まさにエースコンバットの原点とも言える作品になっている。
ゲームモードは、自分が傭兵となってミッションを攻略していく1Pモード、画面分割による対戦ゲームの2Pモードから選択可能。1Pモードは、マップにある拠点を進めていき、分岐ルートもある。どのルートを先に攻略するかで別のルートの難易度が変化するシステムは、後の「X」に受け継がれた。また本作はシリーズで唯一の残機制が導入されており、攻略中にミスをするとその機体は使用できなくなる。ミッションクリアをすると敵の兵器を鹵獲するという設定で、機体がショップで購入可能。また燃料という概念があり、これはイコール作戦遂行時間となっている。なお、燃料制は続編の「2」でも採用された。
機体は、実在の戦闘機が16機体プレイアブルとなっている。機体性能は一長一短があり、攻撃力(Offence)が弱いとミサイルの攻撃力が低く、敵機を撃墜するのにより多くのミサイルが必要となるなど、ミッションによって慎重に機体を選ぶ必要がある。以降の作品では最強クラスのF-22も攻撃力が低めに設定されているため、最新鋭機とはいえスムーズに攻略できるとは限らない。また、コストを払って僚機を雇うことで攻略を有利に進めるシステムは「2」でも継承された。
世界観は初代作品オリジナルのものとなっており、続編以降で展開されたストレンジリアルではない。しかしその一方、シリーズ25周年記念で公開されたコラム“GAZE 2020年7月10日号 特集:「戦争の英雄達:環太平洋戦争機密文書解除」”では、本作の機体の存在が仄めかされており、ストレンジリアル世界での出来事として語られるなど、その位置付けは曖昧なものとなっている。
ストーリー
半年ほど前から活発に動き始めたテロリスト集団は、軍の一部をそそのかし、軍事クーデターを勃発させた。軍はテロリスト集団の相次ぐ奇襲攻撃によって敗北し、独自では、すでに手の打ちようのない事態まで追い込まれていた。このまま侵略を許せば、民間人に莫大な被害が出る。軍の上層部は迅速に事態を収拾するため、傭兵部隊を組織し、その解決の任に当てることを決定した。