製品概要
2019年1月17日、世界同時発売となったシリーズ7作目「エースコンバット7 スカイズアンノウン」。前作(エースコンバット6 解放の戦火)からおよそ11年ぶりとなるナンバリングタイトルで、発売前からファンの大きな期待が寄せられていた。本編のシナリオを担当したのは、エースコンバット「04」と「5」を担当した片渕須直氏。世界観もそれに続く「ストレンジリアル」で繰り広げられ、さらに本作からエースコンバット3がストレンジリアルの正史として組み込まれたことで、PS2三部作(04、5、ZERO)と近未来SF世界の「3」を橋渡しする作品となった。
本作のテーマは「空の革新」。PS4やXBOX Oneの新世代ハードが持つ表現力にUE4エンジンを用いることで、PS3世代のエースコンバットINFINITY(以下、INF)をさらに凌駕するグラフィックを実現した。雲の表現に「trueSKY」を用いたことで、過去作では難しかった3次元的な空を構築。また、自機が雲に入るとキャノピーに水滴付着やアイシングが起こったり、落雷などの天候表現も新たに盛り込まれている。 フライトモデル(航空機の挙動)もさらに進化。ゲームコンセプトからシミュレーターとは異なるものの、機体の重さを感じるリアルな飛行感覚は没入感を高めてくれる。また一部の機体において、クルビットなどのポストストールマニューバ機動も発動させることができるようになった。
プレイアブル機体は、発売当初30機体を収録。第2世代戦闘機「F-104C」、敵エース部隊が乗る複座型フランカー「Su-30M2」、「Su-30SM」がシリーズ初登場となった。オンライン専用作品の「INF」(2018年にサービス終了)と比べると収録機体は削減されたものの、現役で運用される第4世代以降の実在戦闘機はほぼ網羅されている。また「INF」で好評だった機体ツリーシステム、「X」から採用されたカスタムパーツをナンバリングとして初採用したこともトピック。さらに2019年5月〜7月にかけて、オリジナル機体「ADF-11F」、「ADF-01」、「ADFX-01」を有料DLCとして配信。2020年10月には、25周年記念企画として過去作人気機体「ASF-X」、「XFA-27」、「CFA-44」も有料で追加配信。2021年4月にはその第2弾として「F-15 S/MTD」、「F-16XL」、「FB-22」や過去作のスキンが有料配信されるなど、発売から2年が過ぎてもアップデートを重ねていった。
ゲームモードは、ミッションを攻略しながらストーリーを楽しめる「キャンペーン」に加え、愛機に乗ってバトルロイヤルとチームデスマッチがオンライン上でできる「マルチプレイ」、本作のもうひとつの目玉となる「VRモード」が存在する。VRモードで使える機体は4機、ミッションも3つとコンパクトなボリュームとなるものの、没入感は極めて高く好評価を獲得。エースコンバットの新たな可能性をユーザーに示してくれた。
ストーリー
【キャンペーンモード】
共和国制から王政復古したユージア大陸の大国エルジア王国は、オーシア主導で旧エルジア領セラタプラに建造された国際軌道エレベーター(ISEV)の利権、またはIUNの駐在などを巡り、オーシアと緊張状態にあった。そんな状況のなか、2019年5月15日、IUN国際停戦監視軍のフォートグレイス基地が所属不明機による攻撃を受け、その後エルジア王国から宣戦布告を受ける。エルジア王国は無人機による攻撃、軌道エレベーターを占拠することで、ユージア大陸に駐留するオーシア軍を圧倒し、その勢力を縮小させたのだった。IUN国際停戦監視軍に属する第508戦術戦闘飛行隊メイジの新人パイロットであるトリガー(主人公)は、「灯台戦争」と呼ばれるこの大きな戦いに巻き込まれていく。
【VRモード】
大陸戦争の残存勢力である自由エルジア軍を制圧したカティーナ作戦から8年後の2014年、再び自由エルジア軍が勢力を取り戻しつつあった。IUN国際停戦監視軍司令部は、大陸戦争時の英雄「メビウス1」を再度戦場に送り、敵軍制圧を試みるのだった。
【キャンペーンモード(DLC)】
IUN国際停戦監視軍、懲罰部隊と所属を転々し、ロングレンジ部隊に配属されたトリガーは、2019年9月2日、弾道ミサイル基地攻撃任務を完遂。そんななか、アルティーリョ港に停泊中の原子力潜水艦アリコーン鹵獲作戦を敢行することになった。潜水艦の艦長は大陸戦争時、戦艦タナガーを指揮していたマティアス・トーレスという人物。ロングレンジ部隊、トーレス率いる潜水艦アリコーン、さらにトリガーの暗殺依頼を受けたGRガーディアン・マーセナリーズ所属のミミック隊を交えたもうひとつの戦いが始まろうとしていた。