X-02 Wyvern
オリジナル機体
製造国:エルジア、オーシア
メーカー:不明
初飛行:不明
生産数:不明
独自の可変翼機構を備えた高機動戦闘機
開発経緯
エースコンバットシリーズに登場する架空の制空・多用途戦闘機がX-02シリーズ。ストレンジリアル史における1998年頃、エルジア共和国は第5世代戦闘機としてX-02A ワイバーンの開発に着手した。当初は海軍型(艦載機)としての運用が想定されたが、エルジア空軍からの所望もあり海・空軍両用の制空戦闘機として開発が進められた。ところが2003年夏にストーンヘンジを接収した軍内部にて、莫大なコストの戦闘機開発に疑問の声が浮上し、開発は一時中断。2005年4月にストーンヘンジが陥落して以降、軍はX-02Aの開発再開に決定を下したが、資金難や物資不足により開発が思うように進まず、完成を前に大陸戦争に終止符が打たれた。大陸戦争後、エルジア共和国は3年間の暫定政府を経て、王政復古が企図されることになる。その後2010年4月19日、エルジア航空宇宙局(EASA)はノースオーシア・グランダーI.G.社と共同で、X-02Aの大幅改修型X-02Sの開発をスタート。「ストライクワイバーン」と呼ばれるこの機体は、空軍単独の戦闘攻撃機として灯台戦争(第二次大陸戦争)に実戦投入された。
機体概要(X-02A)
X-02Aの形状は、主翼展開時にW字型となる可変翼を採用するのが最大の特徴。低速域では前進翼の形態をとり、格闘戦でその真価を発揮する。時速約700km以上で航行する際は主翼が折り畳まれて後退角翼に変形し、高速飛行を実現。可変時の外形変化が大きいため、「エルジア軍が2機の新型機を比較試験中」との誤報が流れたという逸話も残っている。可変翼を採用したことで、主翼を燃料タンクに使えず燃料搭載量が少ないという欠点があるものの、外板の継ぎ目を最小限に抑えたシームレス処理やステルス塗料により、第五世代戦闘機に欠かせないステルス性を獲得した。機体サイズは、全長21.84m、翼幅18.3m(外翼展開時)、全高4.36m(外翼展開時)と、第五世代戦闘機のなかでは大きい部類。エンジンは、ERG-1000が2基搭載され、最大速度はマッハ2.5以上に達する。また試験的に推力偏向ノズルを採用しているが、本格的にシステムには組み込まれていない。
機体概要(X-02S)
改修型のX-02Sも機体サイズはX-02Aと同じだが、こちらはパイロットと兵装システム士官が乗る複座型(X-02Aは単座)となるのが外観上の差異。機体構造は大幅に見直され、部品のほとんどを金属3Dプリンターで製造している。これにより、装備が増えたもののX-02Aよりも機体重量を抑えたのがトピックだ。さらにエンジンは、GIG/ERG-2000に置き換えられた。これは耐熱マグネシウム合金を多用することで推力を向上しつつ、燃費も抑えている。排気ノズルはのこぎり状になり、騒音と赤外線を抑えた構造となった。推力が向上したことでエアインテークが大型化され、形状もX-02Aとやや異なっている。ベントラルフィンが廃止され、3次元ベクタースラストを駆使することで極めて高い機動性を獲得した。そのほか、ウェポンベイの形状も見直され、機体背面にコンフォーマル・フューエルタンクが設けられたのもX-02Sの特徴である。
兵装
X-02Aの兵装は、固定武装として航空機関砲1門を搭載。それに加えて、射程200km級の長距離空対空ミサイル「ダークファイア」、短距離空対空ミサイル「AIM-9X サイドワインダー」、「R-73 アーチャー」を運用可能。機体の高い格闘戦と相まって、敵との距離を問わず高い制空戦闘能力を有している。また、対地兵装として無誘導通常爆弾や小弾頭ディスペンサー、高機能対地ミサイルも運用でき、ある程度の対地攻撃任務もこなすことが可能。X-02Sでは、改良型ダークファイアに加え、対艦ミサイル「スターファイア」が運用できるようになった。さらにX-02Sを特徴づける兵装が、展開式大型電磁投射砲「アークライト」であろう。一般的にレールガン(EML)と呼ばれるそれは、あらゆる長距離目標に対し高速弾でスナイピングが可能。コックピットを複座化したことで、発射へのワークロードを分散させる体制となっている。
エースコンバットでは?
エースコンバットシリーズでは、「04」のシークレット機体として単座型「X-02」が初登場。以降「5」、「ZERO」、「X」、「X2」でもゲスト参戦している。いずれも長距離空対空ミサイル「ダークファイア」が共通の装備として搭載され、さらにトップクラスの高機動力を誇る機体として、ADF-01 FALKENと並ぶ最強機体の一角として収録されてきた。また、作品によってQAAMやBDSPなども使用可能となっており、幅広い戦略が楽しめた。「7」では、A型の代わりにX-02S ストライクワイバーンが初参戦。敵のエースパイロットであるミハイ専用機として、プレイヤーの前に度々現れることになった。改修型ダークファイアは、専用グラフィックを持つ4AAMとして収録されたものの、性能面は過去作のXLAAと比べてやや見劣りするものとなっている。しかしスターファイアと呼ばれるLASMの対艦攻撃能力に加え、レールガン(EML)を採用したことで汎用性の高さは過去作以上。とりわけEMLはその火力に加え、作中トップクラスの機体機動力と相まって、マルチプレイで猛威を振るっている。
主な兵装
・XLAA(ダークファイア)
・LASM(スターファイア)
・EML(アークライト)
・QAAM(AIM-9X サイドワインダー)
・BDSP(小弾頭ディスペンサー)